勝利の女神がほほ笑む瞬間

こころの宝

元プロボクシング世界王者の大橋秀行さん。「百五十年に一人の天才」と称され、現在は井上尚弥選手らを育てた大橋ボクシングジムの会長として活躍されています。

プロでの通算成績は24戦19勝5敗。しかし、この輝かしい実績の裏で、若い頃は「ここぞ」という大事な試合に限って、なぜか負けてしまうことが多かったといいます。高校2年のインターハイを制しながらも3年では連覇を逃し、オリンピック最終選考会でいつも勝っている相手に負けて出場ならず。プロになっても、いきなり連勝して周囲に天才と持ち上げられながら、肝心なところで勝ちを逃していました。

「なぜだ、なぜ勝てないんだ」と冷静に自己分析を重ねた大橋さんは、ある共通点に気づきます。それは、負ける前はいつも、監督やジムの会長に対して不満を持っていたということでした。
勝ち続けるうちに「自分の力で強くなった」とうぬぼれ、周囲に対して「なんだよ、アイツ」「教え方が悪いんだよ」と不平不満を募らせていたのです。

「負けるのは周囲のせいではなく、自分自身に原因がある」
そう考えを改めた大橋さんは後に、周りに対して感謝の気持ちを持って接していると、やっぱり自分が変わっていったと語っています。
そんな心の変化があったからこそ、ここ一番で「勝利の女神」がほほ笑んだのではないでしょうか。

忙しい日々の中にふと立ち止まってみると、今日も元気でいてくれる子どもたちや、支えてくれる家族への感謝がたくさんあることに気づかされます。

お互いに思いやりの心で助け合い、喜びを与えあう。そんな温かい日々の積み重ねの中にこそ、家庭の中にもきっといる女神が優しくほほ笑んでくれるのだと感じています。

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